解決
スッキリした。
事実が明らかになったのだ。
私の徒然日記を読んでくださっているごくわずかなお客様の中に、ジャーニーとジンくんの話を覚えている方が居れば思い出していただきたい。
参考:
実は今日、韓国へ早々に帰国していたイケメンボーイ ジンくんが出張でホーチミンに来たので、ヨンホと3人で韓国焼肉へ行った。
ヨンホは今夜が最後のホーチミンディナーだと言うのに韓国焼肉へ行きたいと言うのだから、ベトナムご飯の脆弱さが伺える。
お互いそこそこ拙い英語でお互いの近況報告をしていると、ジン君の方から
「どうやって結婚相手を見つけるのか?」
という質問が来た。
ジンくんは身長183センチ、非常に賢く、英語も喋れ、時折海外で勤務もする29歳。
おまけに日本人から見ても愛嬌のあるイケメンときた。
モテない訳がない。
その彼が、両親から結婚のプレッシャーをかけられているという。
ヨンホと私は幸いにも結婚を済ませているので、アドバイスできることはあるはずだ。
だが私にはそんな事はどうでも良かった。
そんな事より、先方から持ちかけられた恋バナ(恋愛話)を
「で、結局ジャーニーとは本当に付き合っていたの?」
という本題にいち早く向けたかった。
オバさんはとても図々しい。
アドバイスをするための参考資料として、と前置きを置いて、彼の過去の恋愛をあさる。
そして、さも「ちなみになんだけど」を装って本題に迫った。
「え、ってか、ジャーニーとはどうなの?」
日本語にするとこんなニュアンスだろうか。
私は(ここだけ)流暢な英語で質問をする。
ジンの顔は一瞬曇る。
隣のヨンホおじさんはキムチを吹き出す。
「あー、ごめんごめん、気を悪くしたなら謝るよ!でもずっと気になってたの。みんなもたぶん気になってるよ!」
すると彼は言い淀んでからハッキリとこう答えた。
「彼女は本当に良い子だよ。とても優しいし。
でも彼女にそれ以上の何かを感じることはなかったんだ。
正直、彼女の好意は感じていたけどね。」
予想とは違う回答にこちらが戸惑う。
あれ?
思ってたんと違う。
え?
ホラー?
あんなにベッタリに見えていた2人の関係性が彼女の一方通行だったのだとしたら、
その「押しの強さ」はラグビー日本代表を凌ぐだろう。
その威力に背筋が凍る。
私の頭の中には、裁判所の門前で「敗訴!」という藁半紙をピンと掲げるオジサンが浮かぶ。
…付き合ってはいなかったのか…。
スッキリした反面、なんだか悲しい気持ちになった。
確かにそこに恋愛はあった。
しかし、成就しなかったのだ。
だがオバサンは少しだけ経験がある。
こういう悲しい恋愛沙汰の類は、必ず両者から情報を取った方が良い。
かなり高い確率で、情報が喰い違う。
お互い、お互いの恥ずかしくて人には言いたくない情報を割愛したり湾曲させたりするのだ。
本当はもう少し深い話があるかも知れないと思ったが、それを掘り起こして得になることはないと判断して身を引く。
そしてヨンホオジサンと妖怪カタコト英語オバさんは彼の質問に対してこう答える。
「結婚に明確な理由なんてない。」
「ジンはモテるから、授かり婚も一つの道なのでは?」
最悪である。
返せるものなら、彼から奪ったこの数時間を返してあげたい、という内容だ。
このままでは流石に良くないかな、と気を遣い、
「ありがとうとごめんねをずっと忘れずに言える人だったから結婚した」
と付け加えてみたが
ジンくんの顔には「は?当たり前なんだけど」という文字がくっきりと浮かんでいた。
ギブアップである。
みなさんは、彼を唸らせる回答をお持ちだろうか?
ところで、明日から恐れていた事態が起きる。
2日間、4時間の授業は私だけのために行われることが決定した。
ダンカンさんは今日、先生に向かって「スケジュールを調整できなかったから明日と明後日は来れない」と明言した。
辛い。
私も休んだ方が先生は喜ぶのかも知れない。
だかお金を払っていただいている身としてはそんな要らぬ忖度はしていられない。
明日何を吸収するかを今日抜き出しておこう。
この2日間には最終の試験も含まる。
先月に比べて成長してることを願っていて欲しい。