Chúc giáng sinh vui vẻ
ベトナム語でメリークリスマスという意味。
ホーチミンのクリスマスは昼間には33℃あるので、
いつもどおりキンキンに冷えたカフェで長時間過ごさないと長袖を着ることはない。
でも街中はクリスマスムードで、ショッピングモール内は温かい幸せな配色で包まれている。
どういうわけか学校も24日と25日はお休みで、暇になった学生たちは各々の時間を過ごすようだ。
我が家のささやかなクリスマスパーティーは昨日だったので、昨日は朝からスーパーをはしごした。
この日はデリバリーも良く出るようで、grabバイクのドライバー達はみんなデリバリー用の保冷バッグを持っていた。
私の住む場所からいつも使っているスーパーまではかなり遠い。
おじさんとのランデブーが長くなる。
イブの早朝ランデブーのお相手は渋みのある落ち着いたおじさんで、
「どこから来たの?」「日本のどこ出身なの?」
とベトナム語で会話をしてくれた。
不思議なもので1ヶ月ほどベトナム語を勉強すると、相手が何を言ってるのか少しずつ推測ができるようになってくる。
そして渋いおじさんは、私を乗せたまま
「まだ朝ごはんを食べていないんだけど、一緒に食べない?」
と誘ってきたのだ。
聞き間違いだったら大恥をかくので、念入りにおじさんの言ったであろう単語を動作をつけて復唱し、間違ってないか確認する。
どうやら間違ってはいないようだ。
とりあえず、これがナンパには値しないのはわかっていた。
確かにベトナムの女の子は化粧をしない子が多いので、化粧をしているだけで美人扱いしてくれる国であることに間違いはない。
しかし、おじさんは私を女性として誘ってる感じはなく、
ベトナム語を一生懸命喋る娘として愛着を持ってくれた様子だった。
私はベトナム人の友達が欲しいのでその誘いに乗っかりたい気持ちがあったが、
とにかく今日はお菓子とご馳走を作って部屋も掃除して飾り付けしなければならない。
そして教科書の中にあった習ったばかりの言葉が口をついて出てくる。
「時間がありません。」
会話はそこで終了。
ちょうどよく目的地にも着いてしまった。
今思い返しても、もう少しマシな言い方があったのだろうが
今はまだニュアンスを伝えるようなテクニックを持ち合わせていない。
「ごめんね、ありがとう」
とだけ言葉を添えてお別れする。
なんだが渋い気持ちで買い物に向かうはめになったのだが、
一方で、自己紹介だけではない会話が初めてできたことに感動する。
こちらで働くビジネスマン達はよく言っていたが、
やはり英語がどんなに流暢でも、ベトナム語で会話する方が手っ取り早く信頼を買えるそうだ。
今ならそれが良くわかる。
私が生活圏内で接するおじさんは、ベトナム語を勉強してるんだと伝えるだけで色々好意的に接してくれ、
サービスも良くなる傾向にある。
英語とベトナム語の勉強の両立はそこそこハードだし、
来月このクラスを継続するメンバーは私を含めて3人にまで減ってしまったが、
めげずに続けた先にもっと楽しいホーチミン生活が待っている気がした。