VoChiMinh’s blog

決して煌びやかではないホーチミン駐在妻の日々のつぶやき

今日から大学生になる。(31歳)

12月。

ホーチミンにきてもうすぐ3ヶ月が経つ。

上手い暇の潰し方を2ヶ月間みつけられなかった私は、

本日からホーチミンで大学生になることを決めた。

 

家から徒歩20分ほどのところに「ホーチミンの早稲田大学」と呼ばれる大学があり、

そこのベトナム語の授業を受けることにしたのだ。

と言っても、もちろん私たちには入学試験もないし、ただ「ベトナム語教室」を大学に受けに行っているだけである。

1日4時間×週5日。

2時間だけのクラスや週2日だけのクラスもあり色々選べたが、

面白くない毎日を変えたい一心で、一番ハードなコースにした。

 

実を言うとベトナム語よりも英語に力を入れたかったのだが、

英会話の体験レッスンを受けていざ入校しようとした際に、

旦那様の会社から資金が出ないとストップがかかり一時見送り。

旦那様の会社の公用語が「ベトナム語」であるから英語にはお金を出せないと説明を受けたので、

(え?そうだったんですか?以前英語がメイン言語だと聞きましたが?)

(ましてや彼はベトナム語は勿論、英語も全く喋れていないようですが?)

という心の叫びを全て飲み込んで「だったらこの機会にベトナム語やってみたい」と進言したのだった。

 

本日1日目。

クラスのメンバーは14人。

日本人は2人。あとは全員韓国人。

実はベトナムでは韓国の進出率が一番高く、韓国語を話せると大企業に入れるからと言う理由で、この大学でハングルを学んでいるベトナム人もいるくらいだ。

休憩時間に、日本人の女性が1人、斜め前に座っていることが判明したのだが

隣の韓国人女性とあまりにも流暢な英語で楽しそうに喋っているので

「こいつすげ〜」と萎縮して声をかけるタイミングを逃してしまった。

 

授業は基本、第3言語である英語でレクチャーを受ける。

ベトナム語、英語、ハングル。

せっかく海外生活しているのだから日本人以外のお友達が欲しいが、どの言語もまともに話せない私にはまだまだハードルが高いようだ。

 

そんななか、幸運にも1人お友達ができた。

奇跡的に日本語を話せる韓国人の男性がいたのだ。

彼も久しぶりの日本人を見かけて嬉しかったのか、積極的に話しかけてくれた。

彼は先月末にホーチミンにきたばかりらしい。

9年前に日本で仕事をしていたので、日本語を独学で学びペラペラになったという。

こちらに来た目的は、こっちで韓国式マッサージ店を開けばお金になると思ったから。

まずはベトナム人と話せるようにならなくちゃ、と思い到着後すぐさまこちらの授業に申し込んだそうだ。

「そうなんだ〜!すごい!2区に素敵な韓国式のスパがあったから、試しに行ってみるといいよ〜」

と返事をすると彼は続けてこう言った。

「でも1ヶ月後には帰らなきゃいけなくなるかもしれないんだ。」

彼の実家は韓国で飲食店を営んでいるらしく、両親は彼にそこを継いで欲しいと言っているらしい。

妻も子供も韓国に残したまま「ボク ハ、ゼッタイニ、ヤリマセン」とだけ伝えて、

単身ホーチミンに来てしまったらしい。

家族全員が大反対の状態なのだそうだ。

 

そこまで聞いて休憩時間が終わったしまった。

黒板に向き直りながら私は思うのだった。

 

「…脱北者みたい…奥さん、かわいそ…」

 

 

4時間の授業を終えての感想は、「話せるようになる日をイメージできない」だった。

ベトナム語は長く勉強しても挫折する人が多いとよく聞くが、納得がいく。

発音が難しい。

そして文法の並び方は日本語でも英語でもない。

英語と同じ並びの文法で、単語だけ覚えればいいというものだったら少し簡単だったのかもしれないが、

全てを一から覚える言語であるため、初日から復習を入念にしないといけなそうだ。

明日からが心配だが、若者も多いクラスだし頑張るしかない。

 

ベトナム人の友達ができる日を待っていて欲しい。